「夏泊って冬があるの?」隠れた歴史と穴場グルメ

「夏泊って冬があるの?」隠れた歴史と穴場グルメ
「夏泊半島にも冬が来た」その歴史とグルメ
渡橋から大島

「青森県夏泊半島」由来と見どころ

青森県夏泊半島」の由来と見どころ


夏泊の地名はアイヌ語の「ネトゥトマリ」に由来すると考えられています。 小地名の弁慶内もアイヌ語由来で小沢を意味する「ペンケナイ」と考えられているそうです。

隣接する平内もアイヌ語の「ピラナイ」で崖の下の沢を意味します。

この地域は比較的近世までアイヌ人が住んでいたと考えられていて夏泊半島の南東部にある小湊は、野辺地湾の入江に面し、小湊川がつくる遠浅の浅所海岸、半島付近では数少ない平坦地である夏泊台地に囲まれています。

一帯の丘陵地からは、縄文時代晩期から平安時代にかけての遺跡があり、数多くの石器や土器が見つかっています。夏泊半島の南西に位置する浅虫温泉付近の善知島崎は、『吾妻鏡』に記録される建久1年(1190年)の合戦地とされています。

ハクチョウ飛来地で有名な浅所海岸が天然記念物に指定されているなど、夏泊半島は全域が浅虫夏泊県立自然公園に指定されています。


出典元:wikipedia 

夏泊という名前なので、何だか温暖なイメージを持たれる方多いと思います。実際は冬の時季もあり、しっかり寒くなるので防寒着は準備していきましょう。

ちなみに撮影した4月初旬は氷点下、猛吹雪で海は大荒れでした。

大島まで続く1本道 夏泊半島で釣り 

大島まで続く道 そこに広がる自然
後日撮影した写真

大島は岩場の海岸で、この島には夏泊崎突端から渡橋があり、満潮でも渡れます。島に上陸して整備された歩道を登っていくと、灯台があります。そこからは陸奥湾全体を一望することが出来ます。

海岸は一部絶壁の為、歩いて一周することは出来ませんが、船から見る海岸の景色は良いです。

周辺には、海水浴場、キャンプなど、アウトドアライフを満喫することが出来ます。また事前に予約をしていれば手漕ぎボートを借りることが出来るので、ちょっとした釣り道具を持っていけば、船に乗って夏泊半島で釣りも体験することが出来ます。

◇利用料金 夜明け~15時まで1回2000円(1名)
◇船手配: 民宿佐々木 017-759-2032

かなり前に釣りに行ったときは、全く釣れませんでした。多分釣竿のせいです。

大島まで続く道 そこに広がる自然
友人のT君

春はカタクリの花が見られます。夏泊半島を境にして、東は野辺地湾、西は青森湾に区分されています。夏泊崎付近の海岸沿いには、江戸時代前半には村が形成されていたが、時期は不明だが廃村になったそう。

集落跡には井戸もあり、漁師の一時的な住居や放牧に利用されていました。

近年は観光客向けにお土産や、海の幸をその場で食べることが出来る商店が並んでいます。

最近では、テレビ東京で放送されている出川哲郎さんが電動バイクで旅をしている「充電させてもらえませんか」で立ち寄ったことでも知られています。

大島まで続く道 そこに広がる自然
カタクリの花

本州最北端の地で咲くツバキ「椿山」

天然記念物がある「椿山」自生北限地帯

夏泊崎の南側に海岸段丘になっていて小高い草地の丘があります。夏泊ゴルフスプリンクスというゴルフ場がある所です。この地帯は江戸時代からツバキの名所として全国的に知られていました。

現在は、22ヘクタールの土地に、(東京ドームで例えると約5個分)。約7000本のヤブツバキが自生しています。ここはツバキの自生地の北限として国の天然記念物「ツバキ自生北限地帯」に指定されています。

江戸時代に東北地方の旅行記を表現した菅江真澄が刊行した「津川呂の奥(津軽の奥)の中で当地を

「ここらのツバキ咲きたるは巨勢の春野のたま椿も之をこそよばねと」

と記しています。

椿山は探し当てる事が出来なかったのと、猛吹雪で心が折れてたので写真はありません。

椿神社に伝わる伝説

椿神社に伝わる伝説

「平安時代末期の文治年間(1185年-1189年)地元の女性が、近畿地方からやってきた男性と結婚の約束を交わして一旦離れたが、その後約束した期日までに戻らなかった為に、女性は悲しみのあまり椿山から海に身を投げました。まもなく帰ってきた男性は、女性が既に亡くなっていることを知って悲しみ、山に籠った」

この時、近畿から持ってきたツバキの実を植えたことから一帯にツバキが広まったとされていて、本来は温暖な地域に自生するはずのツバキが、なぜか本州北部に生えているというお話です。

青森の観光スポットにまつわる話には、なぜか女性に関する切ない逸話が多く、個人的には、なんとなく青森の風土を表わしているなぁと感じています。

浅所海岸に飛来する冬の白鳥

浅所海岸に飛来する冬の白鳥

浅所海岸は夏泊半島の東側の根元にある遠浅の海岸で古くから、白鳥の飛来地として知られています。

毎年10月中旬頃になると、コハクチョウや、オオハクチョウの群れが数百羽単位でシベリア方面より飛んできて、ほとんどの白鳥が3月下旬頃までいるそうで、その期間は白鳥と触れ合うことが出来ます。

シーズン時には下の写真の様に周辺は白一色になります。

浅所海岸に飛来する冬の白鳥
※青森公式観光サイト引用

また渡橋から松島・小松島にわたることが出来て、景勝地としても人気です。海岸一帯は「小湊の白鳥およびその飛来地」として特別天然記念物に指定されています。

指定理由は、「世界的に珍しい群生地帯で、学術上極めて有益」あと、交通や周囲の環境が他の飛来地よりはるかに良いそうです。

浅所海岸に飛来する冬の白鳥
白鳥台覧記念碑

夏泊半島穴場グルメ「謎すぎる食堂」

夏泊半島グルメ「謎すぎる食堂」
食堂?外観からは判断出来ません。

白鳥の飛来地で有名な浅所海岸。観光客用の駐車場に車を停めて海岸へ向かう途中に、何だかとても怪しい雰因気を持った建物?小屋?があります。特に看板は出ておらず、お店の名前も分かりません。

外には「営業中」の昇りが立っているだけ。「何事にでも挑戦する」が自身のテーマでもあるので、お腹も空いていたし腹を決めて入店しました。

結果は「当り」でした。

夏泊半島グルメ「謎すぎる食堂」

店内は昭和の懐かしい感じが漂う喫茶店の造りになっていて、メニュー表をみると軽食を中心に、温かい飲み物もあります。店主のお母さんは、この場所で50年程営業しているそうで、青森らしいとても親切な方です。

今回は、ナポリタンとウィンナーコーヒーを注文しました。ナポリタンは実家で食べたような家庭料理に近い素朴な味がして美味しい、食後に持ってきてくれたウィンナーコーヒーは、生クリームとコーヒーが絶妙な加減で合っていて最高でした。

人は見た目では分からない、そんな教訓を思い出させてくれた訪問でした。

夏泊半島グルメ「謎すぎる食堂」
ウィンナーコーヒー 最近までウィンナー入ってると思っていた

◇営業時間 11時ぐらいから5時ぐらいまで

◇定休日 月曜 ※以外にも時々休むそうです。

◇住所 青森県東津軽郡平内町福館雷電岸 周辺

ほたて養殖の起点「茂浦」

茂浦半島は、夏泊半島の西側に突き出た岬です。周囲は断崖になっており、高いところでは落差100メートルほどにもなる。半島の付け根にある茂浦地区では江戸時代に海水を煮詰めて製塩を行っていたそうです。

最盛期には年間6000俵もの塩を産出し、塩は青森市に運ばれて米と交換されていました。茂浦は水産業の拠点にもなっており、水産総合研究センター増養殖研究所を開設した経緯もあります。水産総合研究センターはホタテ貝の養殖研究など、行っています。

茂浦半島から南へ1キロメートルほど沖合にある茂浦島は、周囲約1.4キロメートル、最高地の標高107メートルの無人島です。大正時代にキツネの繁殖事業をしていた歴史があります。茂浦島でのキツネの繁殖自体には成功したが、成獣になると島から逃げ出したりするものがあり、事業化には至らなかったそうです。

もし事業化出来ていたら、「青森といえばりんごとキツネ」

なんて言われたかもしれません。

今頃キツネに関するキャラクターとかすごかったと思います。

青森夏泊半島のご当地土産

夏泊といえばホタテ。陸奥湾で獲れたほたてが2粒も入っている

定番土産「青森さんのやさしいスープ」  

青森ほたて養殖の起点「茂浦漁港」
※平内町漁協サイト引用

遊べる学べる「夜越山森林公園」とは

遊べる学べる「夜越山森林公園」とは
サボテンがたくさんある

夜越山森林公園の中にあるサボテン園では、南北アメリカ産をはじめアフリカ産など、990㎡というマンモス温室に3000余種の多肉植物が群をなしています。


優雅にして可憐に南国ムードいっぱいのサボテンや花が、年中咲き誇っています。隣接する2棟は150種の洋ラン温室となっており、華やかに香る洋ランは、12月下旬から3月上旬にかけて、カトレア、シンビジウムなどの花々が次々と咲き誇ります。

出典元:夜越山森林公園サイト

毎年2月には『夜越山洋ランまつり』が開催され、ゴールデンウィークには『椿とサボテンまつり』が開催される。

<サボテン園・洋ラン園>
◇営業時間 8:30-16:30(8月13日、12月31日のみ午後休園)
◇利用料金 〈サボテン園・洋ラン園のみ〉大人500円 小人150円
〈浅虫水族館との共通券〉大人1,280円 中学生850円 小学生550円
◇住所 東津軽郡平内町浜子堀替大字浜子字堀替36−1
◇電話番号 017-755-2663

昔に青森市から自転車で行ったときは3時間掛かりました。

中は温帯で良い匂いがします。

疲れた体を癒す「よごしやま温泉」

   
付帯施設には大広間で昼食を取ることもでき、またトレーニングルームなどの設備が充実していて、一日を通してゆっくりと過ごせる施設となっています。

その他に、スキー場やキャンプ場など併設してあるので、一日中遊んだ後に、ゆっくり疲れを癒すのもおすすめです。各施設の利用案内はこちらから

<よごしやま温泉>
◇営業時間 10:00-21:00 毎月1日、16日は午前9時から営業
◇休館日 毎月第2、第4水曜日は休館日。
◇利用料金 大人 450円 小学生 210円 幼児 100円
◇効能 神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、関節のこわばりなど
◇住所 青森県東津軽郡平内町浜子堀替106−4
◇電話番号 017-755-5963

疲れた体を癒す「よごしやま温泉」
夜越山スキー場

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夏泊半島への交通アクセス

車で行くことをお勧めします。青森市内から車で1時間10分。夜越山森林公園へ行く場合は電車に乗って、小湊駅で降りてそこからバスで行くことが出来ます。