「青森にも熱海ってあったんだ」浅虫温泉の歴史とグルメ

「青森にも熱海ってあったんだ」浅虫温泉の歴史とグルメ

青森の熱海と言われている「浅虫温泉の歴史」

青森のいで湯、浅虫温泉は開湯1200年以上。平安時代、円光大師(法然)がこの地を訪れた時、 傷ついた鹿が湯浴みするのを発見し、当時、布を織る麻を蒸すためだけにお湯を使っていた村人にこれを教え、それ以来人々に利用されるようになったと言われています。

泉質は単純泉、平均泉温63度の無色透明で、神経痛やリウマチ、婦人病など効能があり、源泉地には湯殿大権現が奉られています。

四季を通じて情緒がある温泉の風情を感じ、海水浴や釣り、森林散策、湯治が楽しめる浅虫温泉街。磯料理や山海の珍味も美味しい湯の町です。

また、浅虫温泉を満喫するのに最適な「麻蒸湯札」も販売されています。1枚1500円で、3軒、または3名が利用できます。無料の足湯や、温泉たまごを自分で作ることが出来る場所もあります。※卵は産直市場で購入できます。

※湯札は以下の浅虫温泉施設で使うことが出来ます。
南部屋海扇島、椿館、ホテル秋田屋、宿屋つばき、辰巳館、浅虫さくら観光ホテル、柳の湯、割烹旅館さつき、旅館小川、松の湯、鶴の湯)※一般客の入浴時間が決まっていますので要チェックです。

手ぶらで行ける!「浅虫海釣り公園」


※浅虫温泉公式サイト引用

浅虫沖110mに設置された浅虫海釣り公園には、渡桟橋と釣桟橋の2本の橋に加え、生け簀が1基あり、誰でも気軽に海釣りが楽しめます。

水深7-8m、海底は平坦で干満の差が90cmあり、潮流が速いので魚も集まりやすく、5-10月までのシーズン中は、アブラメ、カレイ、ソイなど豊富な種類の魚が釣れます。

生け簀にいる魚は大きくて、誰でもすぐに釣れます。しかも代金を支払えばお持ち帰り出来るので、晩ご飯のおかずに困ったときは海釣り公園へ行ってください。

・営業期間4月下旬~11月上旬
・営業時間9時~17時 ※10月~11月までは16時まで
・休園日 8月1日(浅虫温泉花火大会のため)
・入園料 大人140円 小人60円 
 釣台使用料 大人 580円 小人400円
 釣竿レンタル 大人・小人420円 

・住所 青森県青森市浅虫蛍谷352

・電話番号 017-752-2810

※浅虫温泉公式サイト引用

夜空を彩る花火大会と浅虫ねぶた祭り

※東奥日報記事引用

7月中旬、8月14日、勇敢な人形ねぶたと囃子に合わせたハネトが、浅虫温泉街を練り歩きます。

なんと宿泊者も参加できますので、地元の人たちと一緒に楽しむ事が出来ます。また、ホテルや旅館によっては、ねぶた衣装の貸出や着付けなどを行っていて、本番さながらの「ハネト」体験をすることが出来ます。


浅虫花火大会は「青森ねぶた祭り」の前夜祭を飾る花火大会として開催され、約4000発の花火が夏の夜空を華やかに彩ります。浅虫海浜公園を中心とする海岸沿いでは、次々と打ち上げられる花火とともに、海面に映る光の輪を間近で見ることができ、迫力満点で楽しめます。

ただ、九時頃の終了に合わせて皆様帰り始めるので、1本しかない国道は大渋滞になり、1本しかない鉄道は山手線なみに混みあいます。花火大会を締めくくる最後の1発を見る前に帰り始めることが賢明かも知れません。

※浅虫温泉公式サイト引用

海面に浮かぶ亀島の謎 ※正式名称「湯の島」

浅虫温泉街から見ると、亀が左向きに浮かんでいる様に見えることから、よく亀島と呼ばれていました。

湯ノ島は浅虫観光港から西北800mの沖合いにあります。湯の島という名称は、島のすぐ前の海中から温泉が湧出している事からだと言われています。
4月中旬には全島カタクリが咲き乱れ、時期にあわせて「カタクリ祭り」が開催されます。また樹齢400年を越すケヤキの巨木もあります。

湯の島は約600~700万年前の火山活動によって作られました。その後、明治30年頃、浅虫村民が観光客の目を和ませるため赤茶けた島に黒松の苗木2,000本を小船で運び植樹したと言い伝えられています。

正面には赤い鳥居と弁財天を祀る祠があります。定期的に港から島への渡し船が運航されていて上陸することができ、船着き場から弁天堂をへて島の中央にある最高地点(標高132メートル)まで行くことも出来ます。

夏季を中心に、浅虫温泉からは湯ノ島や裸島など、夏泊半島西海岸の景勝地をめぐる遊覧船も運航されています。 出典元:Wikipedia

60代の男性から話を聞くと、昔は海水浴場から泳いで島へ渡っていたそうです。距離にすると800mの距離なので一般的な遠泳に比べれば、そこまで遠くはないですが、現在はそういった光景は見られなくなったそうです。

乗船時間/ 9時~3時
料金/ 大人往復1000円(保険料含)小学生500円 幼児無料
乗船場所/ 海の駅浅虫マリーナ船着場
出航時間/ お客様次第(片道約5分)

お問い合わせ/ 浅虫温泉観光協会 017-752-3250

住所 青森県青森市浅虫蛍谷352

浅虫穴場スポット!裸島伝説とは

裸島は青森市と平内町との境にある白根崎の西方500m浅虫沖、東北大学臨海実験所の前の海上にあります。

将棋の駒を立てたような形をしており、高さ33m。その名の通り裸の巨岩です。かつては陸続きであったものが、長い年月の間に波浪の浸食により島状の地形になりました。岩石は流紋岩で、その表面は温泉化作用を受けて黄褐色に変質しています。

昔、里で母親が幼いわが子を木陰に寝かせ畑仕事をしていた時、一羽の大鷲が飛来し、眠っているわが子をさらって裸島の頂上に下ろし羽を休めていた。気づいた母親は狂乱し、素手で岩を登ろうと必死で岩肌をひっかいた。

元来滑らかな岩だった裸島もその時側面が欠き削られ、母親の血で染まり今の形になったといわれている。母の愛情の貴さを物語っている島となっています。

又、太宰治の縁の地でもあり、干潮の遠浅の時に裸島に渡り読書に耽っていると知らない内に満潮となりフンドシ一丁で戻ったそうです。景観的にも素晴らしく棟方志功もスケッチに訪れたそうです。

田舎の風物詩「ホタル湖と浅虫ダム」

浅虫ダムは治水ダムとして2002年9月3日竣工しました。高さ9m、長さ215m、総貯水容量300,000リットル、排水流量毎秒60リットルで、ダム1周2,100mの海が見える治水ダムです。海が見えるダムは全国的にも珍しいそうです。

周囲の景色がとてもきれいなので、ウォーキングコースとしても人気だそうです。また、冬もスノーシューでのスノートレッキングが出来るそうです。引用:浅虫温泉観光案内

ホタル湖は、名前の通りで季節になるとたくさんのホタルを見ることが出来ます。ゲンジ蛍、ヘイケ蛍、ヒメ蛍の3種類を見ることが出来るかなり希少な地域だそうです。毎年7月1日から7月末まで「ほたる鑑賞会」を行っています。

ほたる湖の先にあるほたる谷には、田園風景が広がっていて、まさに古き良き田舎の風景が残っています。ここにきて、現代のテクノロジーな世の中から少しだけ解放されてみるのも良いかもしれません。

住所 青森県青森市浅虫内野

※浅虫温泉公式サイト引用

浅虫の見どころといえば「樹齢700年の赤松巨木」

ホタル湖の周りを車で一周すると、なにやら駐車場と公衆トイレがあります。近づいてみると、そこは登山口になっていて樹齢700年の巨木まで続く登山コースになっています。

登山口から30分程上ったと所に、赤松巨木はあります。 ただ熊の出没情報もあるのである程度、覚悟はして行った方がよさそうです。

この赤松は「全国森の巨人たち100選」に選ばれている巨木で、規模としては全国2位の大きさだそうです。青森にもランキング上位に入っている名所あります。途中傾斜がきついところもあるので、無理はしない方が良いです。

巨木はご神木のように包囲されていて、とてつもない存在感を放っていました。なんだか手を合わせずに入られない程です。最近嫌な事があったり、精神的に疲れている人には、おススメのパワースポットです。

ただ、山を登る軽い登山なので事前に体作りはしておかないといけません。

道の駅「ゆーさ浅虫」と「わさも」

道の駅としては珍しい5階建ての施設で、最上階に設けられた展望浴場「はだか湯」からは、陸奥湾や湯の島を眺めることが出来ます。

特に陸奥湾に沈む夕日は最高で一見の価値ありです。毎月26日は「風呂の日」という事で青森ひばで香りで充満したお風呂に浸かることが出来ます。お土産売場では、浅虫温泉名物「久慈良餅」やホタテ・りんご関連商品が置いてあり、オリジナル商品の「津軽弁のお酒」「カシスソフトクリーム」などが人気だそうです。

また、産地直売施設「ゆ~さ市場」では、県内各地の農家さんが育てた新鮮野菜などが並んでいて、観光で来た方がたくさんの野菜や、りんごを買っていきます。店内にある簡易的な食堂では、地元の特色を出した独自メニューが提供されています。

わさも」とは津軽弁で「私にも」という意味があります。正式な由来は不明ですが、「私の店にも寄っていってください」とかそういう意味だと思っています。

今回は「縄文うどん」「若生こんぶおにぎり」を注文しました。縄文うどんは、麺にどんぐり、栗、山芋が練りこまれていて独特な触感と共にが味わえる一品でした。

若生こんぶとは、薄く柔らかい1年昆布のことで、炊き立てのご飯に巻いて食べるというシンプルな料理で、青森沿岸部の郷土料理になっています。こんぶの香りと塩気が効いていて、好みは分かれますがクセになる味です。

展望浴場料金/大人 350円 小人 150円 幼児 60円
営業時間/9時~17時半

電話番号 017-737-5151

浅虫ご当地土産「永井久慈良餅」店の歴史

くじら餅といえば、ある特定の地域で作られている伝統的なお菓子で、家庭で作ることも出来るので、代々その家の味が受け継がれていたりするお菓子。※鯨の肉は入ってません。

浅虫温泉にある永井久慈良餅店は明治40年に創業しました。当時、浅虫温泉には日露戦争により傷痍した軍人の方々が多く療養に来てたようですが 、その時はまだ軍人の方々の嗜好に適したお菓子やお土産もありませんでした。

初代創業者の吉兵衛翁が郷里の津軽鰺ヶ沢にて習い覚えていた鯨餅の製造を思い立ち「いく久しく慈しまれる良い餅」との願いを込めて、名前も「久慈良餅」と改め、より食べやすい久慈良餅の製法に力を注ぎ、改良を重ねて販売したところ、たくさんの方に気に入られ、浅虫の最も代表的名物として認知されました。

主原料は上質の津軽米を製粉し、吟味したこし餡・砂糖等を混合して蒸し上げた薄い小豆色をした蒸し菓子です。甘味少なく、所々に入ったクルミの風味とむっちりとした歯ごたえが特徴です

美味しい食べ方は、夏季は開封する前に30分程冷やしてから食べると良いです。購入後3日以上経過したものは、包装されたまま5分程度茹でた後に冷水で冷やして食べると、出来立ての味を楽しめます。フライパンで焼いて食べても美味しいらしいです。熱々の日本茶と一緒に頂いたらもう言う事ないです。

営業時間/(本店)7時~19時 (バイパス店)8時~18時

所在地/青森市浅虫坂本51-5

電話番号 017-752-3228

廃墟となった浅虫遊園地「ワンダーランドASAMUSHI」

浅虫温泉の海水浴場から少し水族館側の方に行ったところに、独特の雰因気を醸し出している施設がある。それが2005年に閉園した「ワンダーランドASAMUSHI」です。今はまさに廃墟で、昔から頻繁に心霊スポットとして取り沙汰されていました。

ワンダーランドASAMUSHIは大阪市に本社を置く遊具制作メーカーが1999年に閉園したキディランドを引き取り、2000年4月にリニューアル開園した遊園地です。

開園当初は年間10万人ほどの客で賑わっていて、1番人気のジェットコースターは陸奥湾を一望出来、天気の良い日は下北半島まで見渡せたそうです。しかし、11月上旬から翌年の4月半ばまで降雪の影響もあり長期休園を余儀なくされたりと、年々入場者は減少し、2005年10月10日に僅か5年半という期間で閉園しました。

2019年現在は、園内の遊具は取り外されましたが施設自体はそのままなので、ワンダーランド前を通行する人にとっては、日常の光景と化しています。

それでも花火大会の時季だけは、花火が良く見える岬へと続く道路に接しているので多くの人がこの場所に集まり、また怖いもの見たさの人達は園内に陣取って、花火を鑑賞したり方もいるそうです。

ちなみに岬の奥には古い商店があり、現在は2店程しか営業していないそうですが、地元で獲れた新鮮な海の幸(うに、ほたて、さざえ)を 提供しているお店があります。

その内の1つの「もりや商店」は夏になると大変な賑わいを見せる隠れグルメスポットです。漁の支度をしていた店長さんに聞いたら営業時期は4月中旬から10月くらいまでで、朝9時から夕方5時までやっているそうなので、近くを通りかかった際は立ち寄ってみると良いと思います。

住所 青森県青森市浅虫坂本9

「浅虫温泉ホテル秋田屋」湯治プランとグルメ

浅虫温泉街には、10軒以上の温泉施設があります。その内のホテル秋田屋さんは湯治プランが有名で、2泊5食付きというプランで湯治をすることが出来ます。

ホテル秋田屋は、6階にある展望大浴場から陸奥湾と青森市街を望むことが出来、地元で獲れた山海の幸をたっぷり使った料理がおススメのホテル旅館です

創業65年以上、伝統が受け継がれている老舗ホテル旅館は、慈しみを感じるおもてなしから、青森の食材を生かしたコース料理。地元に愛され続けている理由がここにはあります。

青森米を食べてみよう!

また、浅虫温泉ホテル秋田屋さんで使わているお米は、実は田舎文から販売している「特別栽培米ありのまんま」が使われています。

生産地は吉幾三さんと立佞武多で有名な五所川原市です。少しこだわったお米を食べたい方、青森のお米を食べて見たい方、青森に1分でも興味がある方はとりあえず食べてみると良いと思います。「特別栽培米ありのまんまとは」

温泉利用時間/ チェックイン~翌朝9:00
泉質/ 含石膏弱食塩泉/無色透明・平均1泉温63℃
効能/ 神経痛、リューマチ、婦人病
住所/ 青森県青森市浅虫蛍谷293―12
電話番号/ 017-752-3239

他には何があるの?「陸奥護国寺」

浅虫駅から少し歩き、ガード下をくぐった所に、鳥居がある。そこを抜けて急勾配の階段を登ると八幡宮があります。

その八幡宮は1282年に完成したと伝えらている歴史のある建物です。そこから更に山道を登っていくと陸奥湾展望台がありますが、残念ながら、木々が伸びきっていてあまり眺めが良いと思えませんでした。

別のルートから入ると、「八十八ケ所石仏願掛めぐり」を行っている陸奥護国寺があります。そちらはパワースポットと呼ばれていてお寺が定期的に主催している「座禅と八十八ケ所石仏願掛めぐり」を体験出来ます。

陸奥護国寺は、鎌倉時代に設立された寺院です。昭和10年に旧津軽藩主の遊山地で住昔蝦夷の籠城があったとされる現在の地に、移転したそうです。

本堂にある毛綱(女性の髪の毛を編んだ綱)は、この八十八ヶ所の石仏を配置するのに使われたもので、工事中も切れることなく、工事が無事終わったのは髪に宿る女性達の強い信心のお陰だと賞賛されたそうです。

今回は天候が良くなくて良い写真があまり撮れませんでしたが、雨の浅虫温泉もまた風情があって良いですよ~ おわり

住所 青森県青森市浅虫山下203−6

展望台からの眺め

津軽半島最北端の岬とは≫次の記事へ

浅虫温泉への交通アクセス

電車か車を使います。青森市内から車で30分、電車の場合は浅虫駅で下車します。温泉を回りながらご飯を食べれば1日は掛かると思います。